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瀬之間 和仁

燥邪と寒邪 ①

更新日:2019年12月25日

すっかり寒さが本格的になってききました。


二十四節気という季節の分け方があります。太陽の黄道(地球から見て、太陽が地球を中心に運行するように見える大円)上の位置を二十四に分けた季節の捉え方です。

二十四節気では、12月7~21日頃を大雪(たいせつ)といいます。平地でも雪が降り、すっかり冬景色となる。枯れ葉が木枯らしに舞う時期とされます。

現代では季節の変わり目が曖昧になってはいますが、それでも今の時期は寒く、乾燥しているのは確かです。


以前、「六淫(りくいん)」について書きました。


人の健康を侵すものには心的要因である内因と、環境的要因である外因があります。


内因とは六情(怒・喜・思・憂・悲・驚)


外因は、六淫(風・暑・熱・湿・燥・寒) ※六邪とも五邪とも言われます。


今の時期は、燥と寒の影響を受ける時期。燥邪と寒邪です。

燥邪は「肺」を侵します。乾燥で呼吸器が影響を受けると考えると納得ですね。

ウィルスも活性化する環境なので風邪などもひきやすくなります。


また、皮膚も乾燥します。東洋医学で皮膚は「皮毛(ひもう)」といい、肺と関係が深いとされます。燥邪は皮膚から「津液(しんえき)を損傷し消耗させる」と考えられてきました。


スキンケアの大切さは、幾多の製薬会社の美容部門が発信しております。ただ、皮膚というのは、美容だけでなく健康にも重要なものです。

最近では「皮膚は第六の臓器(外臓)である」なんて論文も発表されています。

体を物理的に保護し、体温調節、刺激の感受、ビタミンDの合成等々。体が恒常性を保つ上で様々に機能しているのです。


燥邪は口、鼻、喉の津液を消耗させます。すると、体を外因から守る体表の「衛気(えき)」の働きが低くなります。ウイルス感染が増えるのは、そのためです。乾燥は皮膚にダメージをあたえるだけではありません。



乾いているのに水分補給が少なくなる時期です。水分をきちんと摂取し、保湿を心掛けましょう。


また、肺を補うのは「白い食べ物」と言われています。

大根、白ごま、豆乳、かぶ、レンコンなどなど…。


食による養生は大事ですね。


(続く)

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